伝説のバンカー【大櫃直人】その経歴と日本のスタートアップを支えた陰の立役者

広告

大櫃直人(おおひつ なおと)さんは、メガバンクみずほ銀行で数十年にわたりキャリアを築き、特にスタートアップ企業への支援で高く評価されています

1964年生まれ、1988年に関西学院大学を卒業後、みずほ銀行に入行
長い間営業現場での経験を重ね、M&Aや法人営業などの分野で力を発揮してきました。

大櫃直人1
みずほFGホームページより転載
広告

銀行家としての軌跡とスタートアップ支援への転機

大櫃直人さんが本格的にスタートアップ支援に乗り出したのは、渋谷中央支店の支店長時代でした。
既存の大企業との取引縮小という難局に直面した際、従来の銀行の枠にとらわれず、新興企業に目を向けるという独自の発想を生み出しました。

この選択は当時の銀行業界の常識に反するものでしたが、大櫃さんは信念を貫き、支援を続けました。その結果、メルカリマネーフォワードなど、時代を象徴する数多くのスタートアップ企業の成功を支えることに成功しました。

広告

成功と失敗:リスクを恐れず見抜いた「気配値」の力

大櫃直人2
AGS RECRUITINGホームページより転載

大櫃直人さんの成功の鍵は、彼の独特な「気配値」を見抜く力にあります。
これは、数字に現れない企業の将来性や経営者の人柄、ビジョンを見極めるというものです。

メガバンクのバンカーとして、通常であればリスクの高いスタートアップへの融資は慎重に進められますが、大櫃さんは可能性を見出した企業には積極的に融資を行いました。
これがメルカリやマネーフォワードといった今をときめく企業の成長に寄与しています。

しかし、その道のりは順風満帆ではありませんでした。
特に初期段階では、行内での反発や戦略的な抵抗も多く、支援を進めるには多くの障壁がありました。さらに、彼が担当していた大企業との取引縮小も支店の数字に大きな影響を与える一方で、スタートアップという不安定な市場への進出は大きな賭けでもありました。

それでも、彼は「ミッションコンプリート」、つまり与えられた課題を達成することに全力を注ぎ、その結果としてスタートアップ支援という新たな領域を切り拓いていったのです。

広告

現在の活躍:スタートアップ支援からオープンイノベーションへ

現在、60歳を迎えた大櫃さんは、みずほ銀行の理事・エグゼクティブアドバイザーとして、後進の育成に力を注ぐ一方で、現場にも積極的に足を運んでいます。

彼が訪問したスタートアップ企業は4000社を超え、500社以上に融資を行っています。この実績は、金融業界における彼の影響力の大きさを物語っています。

また、彼が中心となって設立した「イノベーション企業支援部」は、日本国内だけでなく、国際的なスタートアップ支援にも取り組んでいます。

さらに、大企業とのオープンイノベーションを推進し、新しい技術やビジネスモデルを導入するためのビジネスマッチングを積極的に展開。
2020年には「オープンイノベーションプラットフォーム」の設立にも関わり、スタートアップ企業と大企業の協業を促進する新たな仕組みを作り上げました。

また、経済産業省の「スタートアップ・ファイナンス研究会」委員に就任し、国のスタートアップ政策にも関わっております。

まとめ

大櫃直人さんは、メガバンクにおける伝統的なバンカー像を超え、スタートアップ支援やオープンイノベーションの分野で革新的な役割を果たしてきました。

彼の「気配値」を見抜く力や、ミッションコンプリートの姿勢が多くの新興企業の成長を支えてきました。
今後も、彼のリーダーシップはスタートアップ界隈のみならず、日本経済全体に大きな影響を与え続けるでしょう。

コメント