和火一 仙台の閉店跡地を訪れて – 長い歴史を持つ名店が去ったその後

2024年3月31日をもって惜しまれつつ閉店した、仙台の名高い高級焼肉店「和火一」
50年以上にわたって地元に愛され続けたこの名店の跡地を訪れてみたところ、すっかり更地になっていました。

解体工事を経て完全に片付けられ、かつての賑わいが嘘のように静かな風景が広がっていました。

(オフィシャルHPより転載)

「和火一」は1973年に開業し、仙台牛を使った炭火焼肉を提供する店として、地元はもちろん、遠方からの客にも親しまれていました。
仙台駅から徒歩15分ほどというアクセスの良さに加え、全室個室という贅沢な空間も魅力のひとつでした。

家族での記念日、友人との集まり、あるいは会社の接待でも、誰もが特別なひとときを過ごすことができる場所でした。

在りし日の「和火一」

(Google mapより転載)

店舗の雰囲気は落ち着いた白木造りで、個室ごとにゆったりとした時間を楽しむことができました。
特に人気だったのは、部屋内に設置された生ビールサーバー
お客様自身でビールを注ぎながら、宮城が誇る「仙台牛」の希少な部位を堪能できるスタイルが特徴的でした。
また、15種類以上の焼酎と共に食事を楽しむこともでき、コース料理やアラカルトメニューも充実していたため、幅広い客層に支持されていたのです。

コロナ禍の影響で営業形態を変更し、一日一組限定というプライベート感あふれる営業スタイルにシフトしたものの、2024年の閉店が決まった際には多くの人々が惜しみ、最後の予約も殺到したほどでした。私もその一人として、長年の思い出が詰まったこの店の閉店を非常に残念に思いました。

跡地の現在

そして、2024年8月末。
かつて「和火一」があった場所を訪れると、建物はすでに取り壊され、広い更地が広がっていました。駐車場の跡や店があった場所の輪郭はまだわずかに残っているものの、かつての大きく複雑な建物の痕跡はすっかり消え去っていました。

その広大な敷地を見てみると、仙台駅から徒歩圏内という立地も相まって、再開発が進められるのは確実だと感じます。
これから新たにどんな施設が建てられるのか、大変興味深いところです。

新しい飲食店が再びこの場所に誕生するのか、それともマンションやオフィスビルが建設されるのか、地元民としては再開発の進捗を見守りたいと思います。

敷地の奥には、株式会社一の坊の事務所らしき2階建ての建物がありました。
「和火一」を運営していた一の坊グループの一部として、今後も地域に根付いた事業を展開していくことが期待されます。

名店の思い出を胸に

この跡地を歩きながら、思い出すのは和火一で過ごした数々の瞬間です。

記念日や接待、友人との集まりなど、私にとってこの店はいつも特別な場所でした。
心地よい個室で、仙台牛を炭火でじっくりと焼きながら食べた時間は、まさに「贅沢」の一言でした。
閉店してしまった今、あの味わいや雰囲気をもう一度楽しむことはできませんが、いつまでも心に残る存在です。

跡地が完全に更地になった今でも、和火一が仙台にもたらした影響や、人々に愛された歴史は消えることがありません。

次にこの場所がどう生まれ変わるのか、その過程を楽しみにしながら、新たな出発を見守っていきたいと思います

つい先日、跡地前を通りましたら、いつの間にか綺麗にアスファルトで舗装されておりました。

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