第50回衆議院議員選挙が10月15日公示、10月27日投開票に決まりました。
発足したばかりで「政治の信頼の回復」を掲げる石破内閣が、果たしてまだ何もしていないのに、国民の信任を得ることができるのか?
それとも、「裏金問題はまだ決着していない」と気勢を張る野党が議席を伸ばすことができるのか?
物価の上昇に賃金の上昇が追いついていないとか、円安と金利について金融政策においては今後どうしていくのかとか、東アジア全体を取り巻く中国や北朝鮮などとの緊張した国際関係の情勢の不安定さに対してどう対処していくのかとか、今現在において、数え上げたらキリがないほど目の前に問題が山積みしているのに、いったい選挙をやっている場合なのでしょうか??
まぁ、そんなことを言っていても、選挙をするのは決まってしまったわけですので、今回の記事では、今回の選挙で特に注目されている、安倍派の「裏金5人衆」とされる松野博一氏、西村康稔氏、高木毅氏、萩生田光一氏、世耕弘成氏の5名の選挙情勢を予測を踏まえて見ていきたいと思います。
松野博一の選挙区情勢と当落予測
選挙区:千葉第3区
松野博一氏は、元官房長官であり、旧安倍派の中でも重鎮です。
彼の地元である千葉3区は、自民党が比較的強固な支持基盤を持つ地域で、彼自身も選挙に強い基盤を誇っています。
しかし、裏金疑惑が浮上したことで、支持者の一部が離れる可能性があります。野党はこの隙をついて攻勢を強めており、特に無党派層の支持動向が鍵を握ると見られています。
ライバルとして立候補が予定されているのは、立憲民主党の元衆議院議員の岡島一正氏です。
松野氏の当選は確実視されていますが、票差は縮まる可能性があり接戦が予想されます。
西村康稔の選挙区情勢と当落予測
選挙区:兵庫第9区
西村康稔氏は、経済再生担当大臣を務め、コロナ対応で全国的に注目を浴びました。
兵庫9区も安定した自民党の支持基盤があり、西村氏の政治的実績も評価されています。
しかし、裏金問題が露呈したことで、彼のクリーンなイメージに影響を与えかねません。
そして、今回は裏金問題で自民党からは非公認での選挙戦となります。
対立候補は、立憲民主党の橋本慧悟氏と日本維新の会の加古貴一郎氏の予定です。
地元に強い基盤を持つ若手候補である橋本氏と、関西に強い基盤を持つ維新の会の加古氏が一歩リードしている情勢で、無所属で立候補の西村氏の苦戦が予想されてます。
高木毅の選挙区情勢と当落予測
選挙区:福井第2区
高木毅氏は、国土交通大臣を歴任し、直近では国会対策委員長の重職を務めておりました。
福井2区は自民党の支持が強く、選挙においても安定しています。しかし、裏金疑惑が地元有権者にどう受け止められるかが鍵です。
福井の地域特性上、スキャンダルに敏感な有権者が多く、高木氏がこれまで培ってきた信頼が揺らぐ可能性があります。
また、高木氏も今回の裏金問題で自民党からの公認を受けられず、無所属での出馬となります。
他に、自民党元職の山本拓氏が出馬を表明したことにより、保守票が割れる可能性が考えられます。
ライバルは、立憲民主党の新人 辻英之氏で、選挙戦は接戦になる可能性が非常に高いと予想されます。
萩生田光一の選挙区情勢と当落予測
選挙区:東京第24区
萩生田光一氏は、元文部科学大臣であり、自民党内でも影響力の大きい議員です。直近では、自民党の政務調査会長をされておりました。
東京都24区は都市部に位置し、無党派層や若年層の票が大きな影響を与える地域です。
萩生田氏は地元での支持が厚く、特に高齢者層からの支持は強固です。
しかし、裏金疑惑に対する反発や、萩生田氏も今回の裏金問題で、自民党からの公認を得ることが出来ず、非常に厳しい選挙戦が予想されます。
対立候補は、立憲民主党から元参議院議員の有田芳生氏の出馬が決まっております。
有田氏は、オウム事件での評論家やテレビのコメンテーター等でもで著名ですので、かなりの接戦が予測されます。
現時点では、当落は五分五分といったところかも知れません。
世耕弘成の選挙区情勢と当落予測
選挙区:和歌山第2区
世耕弘成氏は、元経済産業大臣であり、安倍派の有力議員です。直近では、自民党参議院会長を歴任されておりました。
今回の選挙では、参議院から鞍替えし、和歌山第2区から無所属で出馬することを表明しました。
和歌山2区ではすでに自民党が二階伸康氏(二階俊博元幹事長の三男)を擁立することを決めており、裏金問題に加えて、保守分裂の様相を呈することになっております。
2区は伝統的に自民党の支持が強く、世耕氏も近畿大学の組織力を含めて、選挙にはとても強い人物です。しかし、裏金疑惑が浮上したことで、信頼を失う可能性があります。
また、自民党も二階氏を公認しておりますので、どのような結果が持たされるのか、全く予想がつきません。
現時点では、強固な組織力を持つ世耕氏がややリードしているとの観測もされておりますが、最後までどちらが勝つかわからない情勢です。
まとめ
2024年の衆議院選挙では、安倍派「裏金5人衆」の当落が大きな注目を集めています。
各議員が選挙区で強固な支持基盤を持っているものの、裏金疑惑が選挙に与える影響は軽視できません。
また、裏金問題を受けて、所属する自民党から公認を得られなかった候補者たちは、相当な苦戦が予想されます。
今回掲載した選挙区の他にも、注目の選挙区はかなりあり、果たして発足したばかりの石破政権がどのような国民からの審判を受けるのか、注目されます。
石破総理は、衆議院選挙を終わらせて、裏金問題に終止符を打ち、そこからご自身がやりたい政治・政策・外交を行いたいと思っているのでしょうか?
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